2005年4月24日

今日の午後2時ごろ、バイエルン放送の第5チャンネルで、「日本人の目に映ったドイツ像」について、約3分間にわたり、私と福田直子さんのインタビューが放送されました。ドイツ語で話すのは難しく、自分で聞いても、あがっているのがよくわかりました。こんな調子で、よくむかし偉そうに放送記者なんて勤めていたものです。

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ある読者の方から、小泉首相の靖国神社参拝に関連して、ヒトラーやゲーリングなどナチス首脳の墓はどうなっているのかというお問い合わせを頂きました。

ドイツでは、ナチスは完全なる悪と断定されており、こうした指導者の墓は存在しないか、どこにあるか知られていません。かりに存在しても、政治家は勿論一般市民がそうした墓を訪れるということはありません。

かりにドイツの政治家が、ナチス高官の墓に詣でたとしたら、その議員の政治生命は完全に絶たれます。特にドイツではナチス高官の墓があると、ネオナチが集まって聖地にして追悼祭を行ったりする危険があるので、ほとんど公表されていないのです。もちろん、遺族は訪れていると思いますが。

コール首相がむかしレーガン大統領と、ヴィットブルグという村で戦没兵士の墓を訪れましたが、そこにナチスの戦闘部隊である武装SSの兵士も埋葬されていたことがわかり、大問題になったほか、周辺諸国から強い批判を浴びました。ドイツでは、過去の問題について政治家の一挙手一投足がマスコミだけでなく、イスラエルなど関係各国から厳しく監視されているので、彼らもうかつなことはできないのです。